魔女術と魔法の博物館(1) (JP)

魔女術と魔法の博物館(Museum of Witchcraft and Magic)

なんだか怪しげな名前の博物館。
イギリス南西部コーンウォール州の小さな村ボスカーソーにあります!

   外見はこんな感じ。魔女さんの姿がちらほら。

   館内の様子、ウィンドーに貼ってくれています。

たしかに、怪しくないか、不安ですよね(笑)。
展示されているのは、イギリスを中心とする、魔女術と魔法についてのコレクション約3000点。
そのほとんどは、歴史的に「魔女」と呼ばれていた人たちが使用していた小道具なのです。

この博物館、もともとは、イギリスの小さな島、マン島にありました。

1951年、セシル・ウィリアムソン(Cecil Williamson, 1909-1999)というイギリスの魔女が、自分のコレクションをもとに、始めたのです。
当時の名前は「迷信と魔女術の伝承センター(The Folklore Centre of Superstition and Witchcraft)」。
ちなみにウィリアムソン、イギリス出身ですが、当時イギリスの植民地だったローデシア(現ジンバブエ)でたばこ産業に従事していた時、現地の魔術を習っていたらしいです。。。
「現代魔女術の父」と呼ばれるジェラルド・ガードナー(Gerald Gardner, 1884-1964)とも親しく、開館当初、ガードナーは博物館お抱えの魔女として、常駐していました。

ところが、ウィリアムソンとガードナーは、方向性の違いから、すぐに仲違い。
1954年、ウィリアムソンは、博物館はガードナーに売り、自分のコレクションをもって、マン島を出ていきます。
ガードナーは「魔法と魔女術の博物館」と改名し、自身のコレクションを展示しました。そして、亡くなる1964年まで開館していました。
彼の死後、そのコレクションは、リプリー(Ripley)というエンターテイメント企業に引き取られ、一時期アメリカで展示されていました。しかし、地元の教会の反発もあり、あえなく閉館。今はイングランド北西部のブラックプールの「リプリーの信じるか、否か、博物館(Ripley’s Believe It or Not museum)」にあるそうです。

一方のウィリアムソンはウィンザーで再スタート! のつもりが、王室からクレームがあり、移住を余儀なくされてしまいます。
次に向かったのが、コッツウォルズのボートン・オン・ザ・ウォーター(Bourton on the Water)という小さな村。しかしここでも、地域のキリスト教徒から、強硬な反対にあい、1961年に向かった先が・・・。

出身地のデヴォン州の隣、コーンウォール州の、このボスカーソー村でした。

 
荒々しいボスカーソー湾。かつては小さな漁村でした。

1951年に魔女術令は廃止されていたとはいえ、いまだに魔術や魔女術というと、悪魔崇拝として、排撃されることも少なくありませんでした。

それなのになぜ、ボスカーソー村は彼とその博物館を受け入れてくれたのでしょう?

2005年12月に私が訪ねた時、博物館の受付にいた女性はこんなことを話してくれました。
「ここはものすごく田舎だから、呪文やお守りなどの魔女術は、昔から普通に行われていた。だから、村の人たちも、すんなり受け入れたのではないかな」

1996年、90歳で亡くなる直前にウィリアムソンは博物館を、2人のペイガンに売却しました。その後、2013年からは「イギリスの口承伝承博物館(Museum of British Folklore)」という、プロジェクト団体が管理しており、様々な団体とのコラボ企画が実現しています。

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